TopImage TopImage 瞑ると光る、物語 Taling About Ghost

4つの出鱈目と幽霊について

幽霊についての語りが織りなす、ユーモラスな4つの寓話
12/1 FRI
シモキタ-エキマエ-シネマK2ほか 全国順次展開
小川あん 斉藤陽一郎 祷キララ 伊東沙保 吉田正幸 今野誠二郎 アイダミツル 生実慧 長井短 用松亮 森優作 奥田洋平 神田朱未 田中爽一郎 影山祐子 神谷圭介 深澤しほ 鳥島明 監督/編集/プロデューサー:山科圭太 音楽:額田大志 脚本:三宅⼀平 ⼭科圭太 ラインプロデューサー:佛⽊雅彦 撮影/照明:倉本光佑 松島翔平 深⾕祐次 ⼭科圭太 録⾳/整⾳:坂元就 助監督:川⽥真理 制作:⽥中聡 スタイリスト:秋⽥百合美 7A ヘアメイク:⽯松英恵 宣伝:浦⾕晃代 宣伝美術:三宅宇太郎 助成:⽂化庁「ARTS for the future! 2」 製作/配給:GBGG Production 2023/⽇本/105分/DCP/カラー・モノクロ/ビスタ/ステレオ ©2023 GBGG Production
デタラちゃん
4つの出鱈目と幽霊について

幽霊についての語りが織りなす、ユーモラスな4つの寓話。

幽霊の「出現」ではなく、幽霊について「語る」ことに焦点を当てた4つの物語が、寓話性を伴いながら世界の在り⽅をほのめかす。

出演は、『PLASTIC』『⽯がある』(第73回ベルリン国際映画祭出品)主演の⼩川あん、⻘⼭真治監督作品常連の⻫藤陽⼀郎、『サマーフィルムにのって』『やまぶき』の祷キララ、 チェルフィッチュ、ロロ、モダンスイマーズなど演劇界より伊東沙保、TVドラマ、舞台で独特の存在感を放つ⻑井短など、個性溢れるキャストが集結。監督は 『ホディ・リメンバー』以来、2本⽬の監督作となる俳優の⼭科圭太。カメラマンをはじめ4作品とも異なるスタッフ陣の中、⾳楽のみ全篇を通して東京塩麹の額⽥⼤志が担当。

古代から現在に⾄るまで今なお存続する、幽霊について「語る」こと。それによって波紋のように静かに広がる影響。物語が物語を呼び、そして世界はつくられる。その⼈間独⾃の営み、潜在的な普遍性を観る者は無意識に感じ取るだろう。

世界にひっそりと潜む物語たちが、視覚に捉われすぎる私たちにそっとささやきかける、ユーモラスなヒューマンドラマが誕⽣した。

世界は見えないもので、できている──。

第1話「CAT IN THE FOG」⼩説家の渡辺(吉⽥正幸)は、ある郊外の街に滞在し執筆していた。渡辺はその街にとりつかれ、彷徨うことになる。

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第2話「SISTERʼS VIEW」ミドリ(祷キララ)は森の奥で⽗親のオバケを⾒たと、姉のアオイ(伊東沙保)を連れて⾏く。しかしそれは⽗親ではなかった。

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第3話「幽霊を愛する⽅法」ユタカ(アイダミツル)と、その亡きパートナーの弟マコト(⽣実慧)との共同⽣活。突然マコトが、兄ちゃんの幽霊になったと告げる。

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第4話「むかしむかし、ある国で」就活⽣の真希(⼩川あん)は、⾃分の⽣き⽅や社会に対して疑問を持っていた。そんなとき盲⽬の旅⼈ナカダ(⻫藤陽⼀郎)と出会い、ある⽰唆をうける。

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それぞれの幽霊についての語りは、ときに重なり、やがておぼろげに1つの世界をつくっていく…

「幽霊について語ること」をテーマに、4本から成る短編集を作りました。短編集と⾔っても私としましては、あくまで1つの世界として描いたつもりです。

誰かが語った物語は、また別の物語を⽣み、形を変え、さらにその物語は別の…と果てしなく広がる。そのようにまるで⽣き物のように繁栄する物語でできた世界に、私たちは存在しています。ヒトは誰でも物語を持っており、雄弁さの差こそあれ語らずにはいられない⽣き物だと思います。特に幽霊の話のようなフィクショナルな語りは、これだけ科学が発展してもなお、はるか古代から現在に⾄るまで存続していて、⼈間の本質的な営みであるように感じます。ですから「幽霊について語ること」、そしてそれがきっかけとなり変化していく⼈間や⼈間関係、その周辺を描くことは、⼈間の潜在的は普遍性を描くことになるのではないかと考えました。

しかし、幽霊映画は数多くあるのに、「幽霊について語ること」をテーマにした映画に出会ったことはあまりないような気がします。もしかするとそれは映画に向いていないからなのかもしれません。けれど私は、このような題材に挑戦してみたかったのです。映画は、現実に「ある」ものを使って、現実には「ない」物語を描きます。その映画⾃体が持っている特性と、この題材の親和性に懸けてみようと思いました。

じっくりと観て、聴いて、感じていただけますと、今まで味わったことのない新たな気持ちをお持ち帰りいただけるかもしれません。粒⼦のような⽬には⾒えない、でも確かに私たちの⾝の回りに存在し、おぼろげに漂っている「何か」を観客の皆さまと共有できましたら幸いです。

このような変な企てに快く(?)参加していただき、真摯に向き合っていただいたキャスト、スタッフの皆さまに⼼から感謝申し上げたいと思います。

監督 山科圭太

都道府県 劇場 公開日
東京 シモキタ-エキマエ-シネマK2 2023/12/1(金) -
兵庫 元町映画館 2024/2月